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母 | ブログ | 出雲市で注文住宅・古民家再生を行う工務店|小林建設

スタッフブログ

私の母は、今年誕生日を迎えることが出来れば、満89歳となります。

4年前、脳梗塞の症状が現れてからはずっと病院暮らしです。

最初の病院で治療の過程、嚥下障害があるため、ぐらついている歯を全て抜歯されました。

夕方病院に行ってみるとしゃべりにくそうに言った言葉が、「もう、あんたに会えんと思ったわ・・・。」と目に涙をためてこらえながら泣き出しました。

以前、行きつけの病院から骨折して入院した病院でもいっさい弱音をはくようなことがありませんでした。

行きつけに病院に肺炎で入院した時も自分一人で病院まで歩いて行き、病院からの連絡があって初めて知り、洗面道具を用意しました。

その時も1ヶ月の入院でしたが、私は殆ど行かなかったと思います。

少し良くなってから行くと「周りの人や看護婦さんにお世話になっているから何か用意して差しあげてくれんかね。」と言ったことがあります。

私はその頃、仕事が忙しいとか、何か格好が悪いとかと思ってあまり世話をするのを避けていました。

しかし、「もう、あんたに会えんと思ったわ・・・。」の言葉を聞いてから考えが一変しました。

母に何一つ良い思いをさせていない自分にとって出来るのは、少しの時間でもそばに居て手を握ってやることぐらいです。

昔よく尻を叩かれたものですが、泣きながら母にすがって泣いた事を思い出します。

先日まで体がかゆいのか、掻いていた左手が動かなくなりました。右手は、1年前から曲がって自由が利きません。

年をとると多かれ少なかれ、辿って行く道でしょう。

少し早いか遅いかだと思います。

帰り際、私は母の髪をくしですいてから手で顔を撫でてやりました。
2008年7月
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