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リヤカー・マン世界を歩く | ブログ | 出雲市で注文住宅・古民家再生を行う工務店|小林建設

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  • リヤカー・マン世界を歩く

  • 2010/06/21(月) すべて
先日、安全大会において冒険家・永瀬忠志さんの講演を聞く機会に恵まれました。
演題は「リヤカー・マン世界を歩く」、数年前新聞で目にしたことはあるのですが、タイトルだけで内容の方にまで目を通すことはありませんでした。何と言っても“リヤカー”なので変わった人だという事しか覚えていません。

受付で配布された大会次第をめくると講師のプロフィールが載っていました。見ると同じ県内出身だったのです。続いてその足跡を見てびっくりしてしまいました。高校出てからの現在54歳まで、最初の自転車に始まり徒歩にきりかえてからの歩き旅の道のり・・・、「よし!」この機会にしっかり聞いておこうと思ったのです。

講師紹介により登壇した永瀬さんは、坊主頭で体は丈夫そうな人でした。まず、このような人生を送るようになったきっかけを話された後、持参した道具の紹介もありました。
さまざまな処を歩き見て、体験して来られた永瀬さんが49歳の時、思いつかれたのが30年振りの日本列島中央部を79日かけての徒歩縦断、3000kmの30年前に受けた恩に対する感謝の旅でした。日本最北端宗谷岬から九州佐多岬までの道中、出会った人々と再会する旅・・・・。
感謝の思いを伝えることが出来た人は、今では代替わりした子どもさんであったり、年老いて病の床についている人、また既に他界された仏壇の遺影であったりした。当時とは変わり果てた集落、廃村となり荒れてしまった風景。30年前あったのに今は、忘れ去られ無くなってしまったもの。

永瀬さんの話を耳にしている内、胸には込み上げてくるものがありました。
冒険家は、非常に謙虚でした。決して弁舌さわやかで、格好良く決めるような講演ではなく、真面目で朴訥な心の思いを“とつ、とつ”と伝えるものでした。

私たちが生活上のしがらみから生じる打算的言葉や態度では無く、大自然見知らぬ人々と相対して来た謙虚な思いのあらわれだろうと思います。
これは自身が受賞された「植村直己賞」に大変ふさわしく、人間的にも合通じるものがあるのではないでしょうか。

「立ち止まるな!ゆっくりでいいから進むことだ。前に、一歩一歩」
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