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ありし日 | ブログ | 出雲市で注文住宅・古民家再生を行う工務店|小林建設

スタッフブログ

母が完全に入院をしてからの5年余り、仕事帰りや夜仕事がある時はその夕方にと毎日ように病院に立寄り、話かけて見舞って来たのですが・・・・仕方ありません。

「母さんは弱くそだから、そんなに永らく元気で居れんわ。」

と80歳になりかけの頃言っていたのを思い出します。

82歳(平成14年)の1月、風邪ひきから始まった最初の入院。

持病の高血圧症、虚血性心疾患に加え急性気管支炎。

この時が1ヶ月半の入院だったのですが、平成16年6月に狭心症、高血圧症、尿路感染症で再入院。

8月に退院してからは、完全にディーサービスからの配食サービスをしてもらうようになりました。

84歳の9月に脳血栓症で入院してからは、家に帰って来ることは出来ませんでした。

ほとんどわからなくなる前の、平成18年の10月までのところでは、私が行くと「今日は家に帰るけど車椅子はどうしたかね?」と急に言い出したりすることが何度かありました。

平成14年の秋、小春日和の日に母と一緒に母を乗せた車椅子を押して、斐伊川土手を歩きました。

グランド近辺のパーゴラの下で休憩した時、私の頭の中をある思いがよぎりました。

『もう、こんな日は二度と来ないかもしれない』

久しぶりに外気に触れて、一緒に散歩した母はにこにこしながらジュースを飲んでいました。

川岸の草むらでは風の中、秋桜が揺れていました。
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